実例医学知識5 深部静脈血栓症と血栓性静脈炎

1 血栓性静脈炎と深部静脈血栓症は、いずれも静脈に血栓が生じる病気であるが、病態と治療法、重篤度が大きく異なる。

2 前者は表在静脈に炎症が生じ、次いで、血栓が生じる病気であり、発赤と疼痛が特徴的であるが、自然に治癒する場合が多く、肺血栓塞栓症を引き起こすことはないし、抗血栓療法は不要である。

3 後者は、長期仰臥、カテーテル留置等の種々の原因で深部静脈に血栓が発生する病気であり、炎症、下肢痛を伴う場合がある。肺血栓塞栓症の主要な原因であり、肺血栓塞栓症は心臓突然死を引き起こす致死的疾患であるため、抗凝固薬であるヘパリン、ワルファリン、血栓溶解薬であるウロキナーゼ等を投与する。

4 深部静脈血栓症が多く発生する部位は、下肢の大腿静脈及び下大静脈である。深部静脈血栓症のリスク要因は、加齢、長期仰臥、下肢骨折、カテーテル留置、悪性腫瘍、ステロイド治療等である。  血栓性静脈炎と深部静脈血栓症は、いずれも静脈に血栓が生じる病気であるが、病態と治療法、重篤度が大きく異なる。

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