大腸穿孔による敗血症の救命率

大腸穿孔による敗血症に対するPMX-DHP(エンドトキシン吸着療法、PMXと略記)の有効性と生存率向上

(以下、訴訟のために調査した内容の一部を紹介します)

 

大腸穿孔による敗血症は、死亡率が非常に高く、古い時期の報告では、救命率50%前後(患者の重症度が同じでないので、単純比較できない)が多かったのですが、近年、術後のPMXの導入が救命率を大きく向上させています。

 

PMXの効果については、従前から多数の報告があり、評価が一定していませんでしたが、2010年以降の報告に限ると、PMXは、術前ショック等の一定の重症例に施行されているにもかかわらず、施行例の救命率が70%から90%以上と向上しており、大腸穿孔の救命率を大きく向上させていることを示しています。

 

ネットで検索すると、膨大な報告が公表されており、以下はその一例です。

1 2013年日本腹部救急医学会雑誌「大腸穿孔に起因したSIRS症例に対するPMX-DHF療法の治療成績」(金沢医科大学氷見市民病院斎藤人志ら)

SIRSを伴う大腸穿孔症例について

1989年4月から1996年5月(平均年齢71.5歳)、PMX非施行19例、救命率21.1%

1996年6月~2012年9月(平均年齢71.3歳)、PMX施行64例、救命率82.8%

 

2 2013年3月日本AcuteCareSurgery学会誌「非外傷性大腸穿孔86症例の臨床的検討」和歌山県立医科大学上田健太郎ら

2006年4月~2013年3月 非外傷性大腸穿孔86例(平均71.2歳、うち、ショック22例、うち9名死亡)、全救命率86%、

うち、PMX施行例(血圧維持にノルアドレナリン投与を必要とする症例)

22名中16名救命、救命率73%

 

3 2013年日本血液浄化技術学会誌「当院における大腸穿孔OPE後のPMX+CHDFの効果~大腸穿孔36症例の検討~」公立富岡総合病院斎藤慎ら

2004年以前 PMX+CHDF導入前 救命率50%

2005年1月~2010年1月 救命率91.7%(33/36)

術前ショック無:救命率96.7%(30/31)

術前ショック有:救命率60%(3/5)

PMX+CHDF実施19例(術前ショック、WBC4000未満等が要件)、救命率80.5%、ショック症例で75%(4名中3名救命)

2010年1月~2013年4月 救命率100%

 

医療事故の基礎知識

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