医療判例解説2021年8月号に掲載

過去にご紹介した判決が医療判例解説8月号に掲載されています。

大阪地裁・令和3年2月17日判決

事案

堺市の内科クリニックの医師及び提携している訪問看護ステーションの看護師は、訪問診療・訪問看護先の高齢者の診療に関し、〇うつ病の診断をしながら、家族に説明して、専門医療機関を紹介するなどの適切な処置をせず、〇褥瘡がないのに重度褥瘡の診療報酬請求をし、〇患者が足の痛みを訴えて歩かなくなり、骨折が疑われたのに、詳細な検査をせず、専門医療機関の紹介もせず、骨折の治療が遅れる(その後、見かねた家族が他病院を受診させ、骨折が判明)などの不適切な行為をし、その結果、患者は寝たきりとなり、入院先で感染症で死亡した。

判決は、被告医療法人及び医師との関係で、死亡との因果関係を除き、上記主張を大筋認め、慰謝料を認定。訪問看護ステーションの責任及び死亡との因果関係は否定。 同時案は、患者家族が詳細な日記を残しており、医師との会話を一部録音しており、関与した訪問看護師が不正を内部告発して患者側に協力するなどの特殊事情があり、豊富な証拠を用意できたため、一部とはいえ勝訴できたもので、一般には、このような事件の証明は極めて困難です。

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